登山をしたときの話です。昔、登山にはまってまして、1週間以上泊りがけで登山をすることがよくありました。テントを背負って歩きます。山の上でテントを張って泊まりつつ、山の尾根を歩いていくわけです。
そのときの髭の状態はひどいものでした・・・。
ボサボサになります。
まさに文字通りにボサボサです。
他の登山仲間は、みんな薄い髭が生えてくる程度なのに、私は、カールおじさんみたいな髭になってました。それでよくイジられたものです。
伸びてくると次第に、ジョリジョリ感がなくなって、さらっとした感じになります。口の周りからモミアゲが髭で埋め尽くされます。
登山中は髭がボサボサになっていてもまあいいのですが、さすがに山から人里に下りてきてそのまま町に向かうわけにはいきません。髭を剃らなくてはならないのです。
下山したあとには、まっさきにお風呂に入りに行きます。山の方に行けばどこにも温泉がありますからね。これがとても気持ち良いのです。登山の一つの楽しみでもあります。
登山仲間たちは、体を洗ってキレイにしたら、みんな温泉の湯の中に飛び込んでいきます。
私はというと、温泉に入る前にボサボサになった髭を剃ります。どこぞやの俳優みたいにカッコいい髭であればいいのですが、ほんとダサいというか、むさ苦しいだけの髭でしたね。
密集した髭が長くなっているので、ヒゲソリで数回撫でるだけでは、まったくキレイになりません。まだらに髭が残ったままです。何度も何度もヒゲソリを当てて、ようやく髭が無くなってきます。
他の仲間は、体を洗い終えてとっくに湯に使って「気持ちええ~」などと言っているのに、私は、髭剃りを続けます。ようやく剃り終えると気が付きます。周囲に散らばった汚らしい髭。これもきれいに洗い流します。
久しぶりに髭の無い状態になると、これまたスッキリとして気持ちいいのです。
ヒゲが濃いがゆえに経験した話ですが、これはこれでよい思い出です。